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 ごあいさつ

第52回人権交流京都市研究集会

 実行委員長 澤田 清人   

第52回人権交流京都市研究集会にご参加されました皆様方におかれましては,日頃より,部落問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決に向けて,積極的に活動されておられること,また人権尊重の社会の担い手である子どもたちの健全な育成に学校や家庭・地域において大きな責務を果たされておられることに対しまして,心より敬意を表します。

さて,1970年に第1回部落解放京都市研究集会として発足した本集会は,2008年の39回大会からその名称を人権交流京都市研究集会へと変更しながら,部落問題をはじめあらゆる人権問題の解決を目的に,より広く人権について共に考える市民集会として充実発展してきました。

今年度は,新型コロナウイルスの感染拡大によって,私たちはこれまでしたことのなかった多くの経験をしています。緊急事態宣言が発出されて社会が一変しました。人々は自宅から出ることを自粛するよう促され社会に人が消えました。企業では在宅でのリモートによる勤務が推奨されました。大きな企業はまだましですが,中小企業の中には経営困難に陥ってしまったところが少なく在りません。学校も休校になりました。生徒の登校しない学校で,教師は課題を作成しては各家庭へと届け回収する毎日を経験しました。夏になり,一旦は収束したかに思えたコロナ禍も,11月になって3度目の猛威を振るい始め,現在は2度目の緊急事態宣言下にあります。

このような中,今集会は中止すべきではないかとの意見もありました。役員会で慎重に検討を重ねました。部落問題,外国にルーツのある人の問題,障がいのある人に関する問題,性の問題や老人の問題、児童虐待や貧困の問題など,今も社会には様々な立場にある人が居り,そこに問題が起こっています。そして,新型コロナウイルスは,これらの問題を抱える人たちに対してより大きく深い影響を及ぼしているといえます。このような状況だからこそ,社会的に弱い立場に置かれた人々の側に立って人権の問題について考える場面が必要だとの思いから開催を決定しました。

本集会の本質は「交流」です。社会にある様々な立場の人たちが,その違いを正しく理解し,認め合ったうえで交流できたときに,不幸にも人と人との間にある「差別の壁」は低くなるのだと信じます。本集会のスローガン「めざそう!共生・協働の社会創造」の実現に向けて,それぞれの立場で議論をしていただきますことをお願い申し上げます。

以上,第52回人権交流京都市研究集会実行委員会を代表してのごあいさつとさせていただきます。

 

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