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 ごあいさつ

                           実行委員長 東原 幹人

 

 第55回人権交流京都市研究集会にご参加いただきました皆様におかれましては、日頃より、部落問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決に向けて、積極的に活動されていること、また人権尊重の社会の担い手である子どもたちの健全な育成に学校や家庭・地域において大きな責務を果たされておられることに対して、心より敬意を表します。

 さて、1970年に第1回部落解放京都市研究集会として発足した本集会は、2008年の第39回大会からその名称を人権交流京都市研究集会へと変更しながら、部落問題をはじめあらゆる人権問題の解決を目的に、より広く人権についてともに考える市民集会として充実発展してきました。

ここ数年、本集会も新型コロナ感染症の影響を受けましたが、形や規模を変えながら1度も中止することなくその灯をともし続けてまいりました。そこには部落問題、外国にルーツのある人の問題、障がいのある人に関する問題、性の多様性の問題や高齢者の問題、児童虐待や貧困、ヤングケアラーの問題など今も社会に存在する様々な人権問題について学び、向き合い、解決に向けて歩み続ける姿があります。この灯を絶やしてはなりません。

しかしながら社会情勢は混迷の一途をたどっています。世界的にはロシアによるウクライナへの軍事侵攻、アフリカのスーダンでは宗教対立による内戦の激化、ミャンマーでは軍事政権による民主化を求める人々への弾圧、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの軍事攻撃など人権や生命の尊厳が踏みにじられています。国内では、インターネットで部落差別を助長・煽動する行為が横行し、実効性のある対策の必要性がますます高まっています。

一人一人の人権が大切にされる社会を目指して学び、考え、行動することが今、一層求められています。本集会の本質は「交流」です。社会にある様々な立場の人たちが、その違いを正しく理解し、認め合ったうえで交流できた時に差別や偏見の意識の解消につながると信じます。本集会のスローガン「めざそう!共生・協働の社会創造」の実現に向けて、それぞれの立場で活発な議論をしていただきますことをお願い申し上げます。

以上、第55回人権交流京都市研究集会実行委員会を代表してのごあいさつとさせていただきます。