人権交流京都市研究集会
人権交流京都市研究集会
9:30 - 12:00
主催者挨拶/来賓挨拶/基調提案/集会宣言
T-over人権教育研究所・人権こども塾共同代表
「部落問題」について、ごく普通に自由に語り合える社会をめざすことは、第57回を数える私たちの集会が、その当初から目的としてきたことです。部落差別は、眼の前でのあからさまな侮蔑的言辞はなくなり、当事者の収入状況や生活改善は進んだと言われています。
しかしその反面、社会にはますます見えにくくなり、自らを明らかにすることは、ますます難しい状況を生んでいます。近年はSNSを通じた差別書き込みや、部落の地名をネット上で暴き訪れる動画などが氾濫し、課題がいっそう陰湿化する状況で、他者に名指しをされる「アウティング」、自らの尊厳と解放を願い表明する「カミングアウト」。この両者に横たわる断絶の中で、被差別当事者は生きていくこととなり、その苦悩は深まっています。
森口健司さんは部落民として自らを明かすことができず苦悩した青春時代を経て、その解決をめざすために教師となります。ご自身の存在や体験を「資料」としながら部落問題をほとんど知らない人たちに、「わがこと」として伝える活動は、確かな手ごたえを学校に、社会に与えてきました。まるでスダチの苗木が大きく育ち、豊潤な香りで満たすように。私たち一人ひとりが、その共感の輪を広げていける機会にしていければと考えます。
実行委員長 稲垣 知裕
今年も、第57回人権交流京都市研究集会を開催する運びとなりました。ご参加いただく皆様におかれましては、日頃より、部落問題をはじめとするあらゆる人権問題の解決に向けて、積極的に活動されていること、また人権尊重の社会の担い手である子どもたちの健全な育成に学校や家庭・地域において大きな責務を果たされておられることに、心より敬意を表します。
さて、1970年に第1回部落解放京都市研究集会として発足した本集会は、2008年の第39回大会からその名称を人権交流京都市研究集会へと変更しながら、部落問題をはじめあらゆる人権問題の解決を目的に、より広く人権についてともに考える市民集会として充実発展してきました。
しかしながら、今現在も社会全体において様々な差別問題が根深く残っています。部落問題、外国にルーツのある人に関する問題、障がいのある人に関する問題、性の多様性の問題や高齢者の問題、児童虐待や貧困の問題、ヤングケアラーの問題、インターネットでの誹謗中傷の問題などにより、人としての尊厳が傷つけられ、社会から孤立させられてしまうという悲しい現実があります。一人一人の人権が大切にされる社会の実現を目指して、様々な人権問題について学び、向き合い、解決に向けて行動することが、今一層求められています。
本集会の本質は「交流」です。社会にある様々な立場の人たちが、その違いを正しく理解し、認め合ったうえで交流できた時に差別や偏見の意識の解消につながると信じています。本集会のスローガン「めざそう!共生・協働の社会創造」の実現に向けて、それぞれの立場で活発な議論をしていただきますことをお願い申し上げます。
以上、第57回人権交流京都市研究集会実行委員会を代表してのごあいさつとさせていただきます。
13:30 - 16:30
部落問題、多文化共生、教育や歴史など様々な現状や課題について語る分科会。講師の方と共に考えを深めていきます。
教育と人権
『現代の人権学習~部落問題学習って、どのように実践するの?~』
部落の歴史
『インド/マヌ法典から始まり、日本では京都から始動した部落差別の様相について』
多文化共生と教育
『外国籍、外国にルーツを持つ児童生徒への教育の在り方~小中高をつなぐ学びの保障〜』
みんなで語ろう部落問題
『当事者だけではない~差別をなくすために取り組めること』